「山城知佳子 リフレーミング」展
https://www.sumitomo.geidai.ac.jp/top-10-exhibitions-of-2021


沖縄の風景と歴史が身体を横断する作品を続けてきた山城知佳子の初めての公立美術館での個展だ。東京都写真美術館地下1階の展示空間の展示は、たんに作品の制作年順やアーティストの成長過程などを見せる個展の特性を乗り越え、様々な作品から共通して醸し出される雰囲気と身体感覚が強調されるように構成されていた。新作である《リフレーミング》と過去の代表作品が組み合わされ、鑑賞者は展示室を回遊しながら巡る。そして洞窟を背景にしている《黙認のからだ》シリーズは暗い通路に位置するなど、繊細な演出をしていた。
また、作品間のサウンドを完全に分離していないことで、作品間の連結を残しているという印象を受けた。こうしたサウンドのレイヤーは個別の作品にも現れ、《土の人》では日本語、ウチナーグチ(沖縄の言葉)、韓国語の詩が流れる。この言語は耳を傾けても正確には聞き取れないほどぎっしりつまっている(少なくとも二つの言語を聞き取れた私にはそうだった)。 そして、そのような音の結合は、離れている場所をひとつにまとめながら、「土」の上に重なる。
アーティストが生まれ育った地域に注目することは、たまに作品を「地域」に閉じ込めてしまう。そして、それは作家自身も表現方式の限界のフレームを決めることにつながる場合もある。しかし、山城知佳子の場合、沖縄の風土と精神を自然とのコミュニケーション、他の地域(例えば前述の「土の人」に見られるように、韓国の済州島など)、あるいはファンタジーの世界観と結び付けながら拡張していく。実際に沖縄を作品の素材や背景として使っているにもかかわらず、巨大なテーマから見るとそれは暴力の構造を示す象徴になっている。そのため、たんに沖縄の地域的特性を示すというよりは、風景そのものを社会的で政治的存在として、声と体を与えるリフレーミングの作業に近いと感じた。
(文:チョ・ヘス)
山城知佳子 リフレーミング
2021年8月17日ー10月10日https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4023.html